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河川護岸の水抜きについて

 河岸設置する法覆工(擁壁)に水抜きは必要でしょうかという問い合わせを頂くことが御座います。水抜きの有無に関しては、各ご発注者ごとで異なる様ですので、ご確認ご協議の上、決定下さい。
 河岸設置する法覆工(擁壁)において、水抜きを使用する場合の公的な書物の一部を下記に示します。


国土交通省土木構造物標準設計第4巻(擁壁) 擁壁—ブロック積(石積)擁壁(練積)注意事項10.
「擁壁背面の排水工には、特に注意し、Φ50mm程度の水抜き孔を2.0〜3.0?に一箇所設けるのが望ましい。ただし、河川護岸または、擁壁前面に水位がある場合は、設けないこととする。

財団法人国土開発技術センター「護岸の力学設計法」P73設計法一覧の練積護岸
「残留水圧が作用しないよう裏込め材、水抜き工の設置が必要」

国土交通省中部地方整備局監修「河川構造物設計要領」第2編第3章 護岸 3-2-1(6)水抜き P2-3-24
「護岸には、一般に水抜きは設けないが、掘込河道等で残留水圧が大きくなる場合には必要に応じて水抜きを設ける。なお、堤体材料等の微粒子が吸い込まれないよう考慮するものとする。」

上記より推察するには、掘込河道で残留水圧大きくなる場合には必要に応じて、常時水位以上の箇所に水抜きを設置するものではないかを考えます。ただし、堤体材料等の微粒子が吸い出されない構造が必要です。